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【2025年版】障がい者雇用率制度とは?計算方法や制度の現状を解説

【2025年版】障がい者雇用率制度とは?計算方法や制度の現状を解説

障害者雇用促進法では、従業員40人以上の事業主に対し、障がい者雇用率(法定雇用率)の達成を義務付けています。
現状達成すべき雇用率は2.5%ですが、2026年には2.7%への引き上げが決定しました。

本記事では、障がい者雇用率制度の基礎知識を分かりやすくまとめています。
「自社で雇用すべき障がい者数」の計算方法や、対象者のカウントルールなどを解説するため、人事担当者の方は参考にしてください。

障がい者の就労支援でかかる費用とは?

障がい者雇用率制度は、事業主に一定割合の障がい者を雇用するよう義務付ける仕組みです。
2024年4月の法改正に伴い、従業員40人以上の民間企業が達成すべき法定雇用率は「2.5%」と定められました。

ここでは、障がい者雇用率制度の基礎知識を以下の観点で確認しましょう。
 

  • 障がい者雇用率(法定雇用率)は今後も引き上げ予定
  • 障がい者雇用率(法定雇用率)の計算式

詳細を解説します。
 
障がい者雇用率(法定雇用率)は今後も引き上げ予定
 

障害者雇用促進法は過去に何度も改正が行われ、法定雇用率が段階的に引き上げられてきました。
厚生労働省は、今後の引き上げ方針を以下のように発表しています。
 

項目 現行 2026年7月以降
民間企業の法定雇用率 2.5% 2.7%
対象事業主の範囲 従業員数40人以上 従業員数37.5人以上

障がい者の就業が困難な業種に適用される「除外率制度」も、段階的な引き下げが行われています。
2025年4月以降は、除外率が設定されている全業種において10%引き下げられ、現在 10%以下の業種は「対象外」となりました。
 
除外率設定業種 除外率
非鉄金属第一次精錬・精製業、貨物運送取扱業 5%
建設業、鉄鋼業、道路貨物運送業、郵便業 10%
港湾運送業、警備業 15%
鉄道業、医療業、高等教育機関、介護老人保健施設、介護医療院 20%
林業 25%
金属鉱業、児童福祉事業 30%
特別支援学校 35%
石炭・亜炭鉱業 40%
道路旅客運送業、小学校 45%
幼稚園、幼保連携型認定こども園 50%
船員等による船舶運航等の事業 70%

除外率は「完全廃止」に向けて段階的縮小が行われている現状です。

参考:厚生労働省|障害者の法定雇用率引上げと支援策の強化について
 
障がい者雇用率(法定雇用率)の計算式


障がい者雇用率は、以下の計算式で算出されます。

障がい者雇用率=(対象障がい者である常用労働者の数+失業している対象障がい者の数)÷(常用労働者+失業者数)

上記の計算式は、あくまで「障がい者雇用率」を求めるものです。
「自社で雇用すべき障がい者の人数」を計算する際は、異なる式を用いるため注意しましょう。

関連記事:就労移行支援の就職率は?実際に就職できるのかを定着率・就職先から検証
参考:厚生労働省|障害者雇用率制度について
 

自社で雇用すべき障がい者数の計算方法

障がいのある方を何人雇用すればよいのか計算する際は、以下の式を用います。

雇用すべき障がい者数=(常用従業員数+短時間従業員数×0.5)×2.5%(※)
(※)2026年7月以降は「2.7%」

週に30時間労働する方は「常用従業員」、20時間以上30時間未満の方は「短時間従業員」としてカウントします。
一例として、従業員数100人(常勤70人・短時間30人)の企業におけるシミュレーションを見てみましょう。

雇用すべき障がい者数=(70人+30人×0.5)×2.5%=2.125人

小数点以下は切り捨てるため、上記の企業では「2人以上」の障がい者を雇用すればよいと分かります。
 


障がい者雇用率制度の対象者

雇用率制度の対象となるのは、身体障がい・知的障がい・精神障がいのある方です。
対象者の把握・確認に必要な基礎知識を、以下の観点から解説します。
 

  • 対象者は5つのカテゴリに分類される
  • 対象者の把握には障がい者手帳が必要

詳細を見ていきましょう。

関連記事:就労継続支援とは?A型B型の違いや対象者・仕事内容を分かりやすく解説
 
対象者は5つのカテゴリに分類される
 

雇用の対象となる障がい者は、以下の条件で5つに分類されます。
 

分類 条件
身体障がい者 「身体障害者手帳」の交付を受けている
知的障がい者 「療育手帳」の交付を受けている
精神障がい者 「精神障害者保健福祉手帳」の交付を受けている
重度身体障がい者 ・障がいの程度を表す等級が1級・2級
・3級の障がいが2つ以上ある
重度知的障がい者 障がいの程度を表す等級が「A」(自治体により等級の区分が異なる)


障がい者を雇用する際は、障がいの種類や詳細を確認しなければなりません。
区分が異なると、障がい者数のカウント方法が変わるからです。
 

対象者の把握には障がい者手帳が必要

原則として「障がい者手帳の交付を受けている方」が、障がい者雇用率制度の対象者です。
採用段階で障がいを確認する場合には、手帳の提示を求めなければなりません。

障がいの把握・確認を行う際、企業には以下のような配慮が求められます。
 
  • 取得した個人情報の利用目的を伝え、同意を得る
  • 情報の取り扱いを最小限にするため、人事部の担当者が直接本人に確認する
  • 本人が利用できる公的支援策や、企業独自の支援策をあわせて伝える

本人の意に反した雇用率制度の適用を行わないよう、プライバシーに十分な配慮が必要です。

参考:厚生労働省|プライバシーに配慮した障害者の把握・確認ガイドライン
関連記事:就労移行支援の利用条件とは?対象者や期間・申請の流れを解説
 

障がい者雇用率算定における対象者のカウントルール

雇用率の算定では、障がいのある方を常に「1人」とカウントするとは限りません。
障がいの程度や労働時間によって、ルールが以下のように異なります。
 

週あたりの労働時間 障がいの程度 カウントルール
常時雇用労働者(週30時間以上) 重度身体・知的障がい者 2人
その他の障がい者 1人
短時間労働者(週20時間以上30時間未満) 重度身体・知的障がい者 1人
その他の障がい者 0.5人(精神障がい者は1人)
特定短時間労働者(週10時間以上20時間未満 重度身体・知的障がい者 0.5人
その他の障がい者 0人(精神障がい者は0.5人)

カウントルールの詳細を、労働時間ごとに解説します。

参考:厚生労働省|障害者雇用のご案内
 
常時雇用労働者(週30時間以上)

週30時間以上勤務する常勤労働者は、障がい者の人数をそのままカウントします。
重度身体障がい者・重度知的障がい者のみ、1人を2人として算出可能です。

「従業員数200人(常勤170人・短時間30人)」の企業における算出例を見ていきましょう。

まずは、雇用すべき障がい者の人数を計算します。

雇用すべき障がい者数=(170人+30人×0.5)×2.5%=4.625人=4人以上(小数点以下切り捨て)

続いて、障がいの程度による常勤労働者の内訳を検討します。
以下3パターンの雇用が考えられるでしょう。
 
  • 重度身体障がい・知的障がい者2人
  • 重度身体障がい・知的障がい者1人、その他の障がい者2人
  • その他の障がい者4人

短時間労働者を含めると、さらに多くの雇用パターンを検討できます。
 
短時間労働者(週20時間以上30時間未満)

週20時間以上30時間未満の短時間労働者は、障がい者の人数を「2分の1」にしてカウントします。
重度身体障がい者・重度知的障がい者・精神障がい者は、1人として計算可能です。

「従業員数100人(常勤80人・短時間20人)」の企業を例に計算してみましょう。
雇用すべき障がい者の人数は、「(80人+20人×0.5)×2.5%=2.25人=2人」なので、以下のような雇用パターンが考えられます。
 
短期労働者のみ 短期労働者+常勤労働者
・重度身体障がい・知的障がい者2人
・その他の障がい者4人など
精神障がいの短期労働者1人、その他の障がいの常勤労働者1人など

 
特定短時間労働者(週10時間以上20時間未満)

週10時間以上20時間未満で勤務する方は、以下の対象者のみ0.5人としてカウントされます。
 
  • 重度身体障がい者
  • 重度知的障がい者
  • 精神障がい者


その他の障がい者はカウントされません。
さらに、 週10時間未満の勤務では、すべての障がい者がカウント対象外となるため注意しましょう。

関連記事:障がい者就労支援でかかる費用とは?お金がないときの補助制度も紹介

障がい者の法定雇用率が未達成の場合はどうなる?

法定雇用率の達成は、各事業主に課された義務です。
障がい者の実雇用率が定められた雇用率に届いていない場合、企業には以下の対応が求められます。
 

  • 障がい者雇用納付金を納めなければならない
  • 障がい者雇用計画書の作成を命じられる
 

それぞれ見ていきましょう。
 

障がい者雇用納付金を納めなければならない


従業員数が100人を超える企業は、障がい者1人の不足につき月額5万円を「障がい者雇用納付金」として納めなければなりません。
納付金は、雇用義務を履行している企業との経済的負担を調整する目的で利用されます。

反対に、実雇用数が法定雇用数に達している企業には、以下の金額が支給されます。
 

従業員数100人超 従業員数100人以下
超過1人あたり月額2万3,000円 超過1人あたり月額2万1,000円

参考:独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構|令和7年度 障害者雇用納付金制度記入説明書
 
障がい者雇用計画書の作成を命じられる
  

障がい者を雇用することは、企業の社会的責任です。
法定雇用率が未達成の企業の中で、以下のいずれかに該当する事業主は、 2年間「障がい者雇用作成計画書」の作成を命じられます。
 

  • 実雇用率が全国平均未満で、かつ不足数が5人以上
  • 不足数が10人以上
  • 雇用義務数が3~4人の企業で、雇用障がい者数0人

計画実施後の雇用状況が改善しない場合、ハローワークから9ヶ月間の特別指導が行われます。
指導を受けても雇用率を達成できない企業は、厚生労働省のホームページにて企業名が公表されます。

参考:厚生労働省|障害者の雇用に向けて
参考:e-Gov法令検索|障害者雇用促進法第46条
 
障がい者雇用率制度の現状
 

2024年度の集計結果によると、民間企業の障がい者雇用数は前年度よりも5.5%増加し、過去最高となりました。
法定雇用率の段階的な引き上げを受けて、各企業が積極的に取り組んでいることがうかがえます。

障がい者雇用の現状と課題を、以下の観点から解説します。
 

  • 法定雇用率を達成している企業の多くは大企業
  • 国は雇用率達成企業の「割合」に注目

それぞれ見ていきましょう。

参考:厚生労働省|令和6年 障害者雇用状況の集計結果
関連記事:障がい者の転職準備が難しい理由とは?就職までの流れや成功ポイントを解説
 

まとめ

障がい者雇用率達成に向けて就労支援事業所と連携を

今後は、法定雇用率の引き上げだけでなく、対象事業主の拡大も進行することが予想されます。
そのため小規模事業者も、当事者意識を持って雇用率の向上に努めなければなりません。

障がい者の雇用を増やすには、就労支援事業所との連携が有効です。
就労訓練を積んだ障がい者が在籍する事業所とタッグを組むことで、自社にマッチした人材を紹介してもらえる可能性があります。

岡崎市近郊で事業所を探している方は、ブリッジをご検討ください。
株式会社三州資材工業グループの就労継続支援B型事業所として、利用者に多種多様な訓練を実施しています。
障がい者雇用率の向上を図る際は、お気軽にお問い合わせください。

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